毎日暑い日が続きますね。

高校野球全国大会が始まり、夏真っ盛りといった感じです。

台風も沢山日本へやって来ていますので、予想進路にお住いの皆さんはお気を付け下さい。

東京は台風10号がお盆休みの始まりと重なるかもとのことで、ちょっと心配です。

 

 

さて、今日は膠(ニカワ)のお話です。

膠は天然由来の接着剤。

ヴァイオリンではそれぞれのパーツを接着するために使われています。

 

ゼラチンが主成分で、と書くと料理好きの方にはピンとくるかもしれません。

そうです、コーヒーゼリーなどを作るときに使うゼラチンとほぼ同じものと思って構いません。

つまり、ニカワは熱や蒸気で溶けてしまうものなのです。

 

 

ここ数日、楽器の剥がれ修理依頼が続いています。

ひとつはチェロの横板と裏板の剥がれ、もうひとつ指板がネックから外れてしまったという事例です。

 

 

 

 

 

 

 

幸いにも共に大きな被害は無かったので、クリーニング等の下準備をしたのち、再接着をして無事に元通りになりました。

お二人とも楽器を直射日光の中に放置するなどしていたわけではありません。

通常利用をされていて、ケースを開けたら指板が外れていた、久々に弾こうと思ったら異音がした、というものです。

自分の楽器は大丈夫と過信しないで、温度(熱)や屋外・車での移動の際には十分注意して楽器を扱いましょう。

 

 

 

 

 

 

ということで、夏の膠剥がれを防止するために、特に注意していただきたいのは移動時間です。

何度も書いているかも知れませんが、車で移動する際にトランクに入れてしまうのはご法度です。

エアコンが効いた車内後部座席であっても、ケースへ直射日光が当たるのは避けましょう。

(直射)日光には赤外線も含まれていますので、ケースをすり抜けて楽器を暖めてしまうことになるからです。

 

これはケースを背負って移動中にも言えることです。

ご来店されたお客様の楽器点検を行うために、楽器を手に取るとほんのり温かくなっていることもあります。

膠だけでなく、ニスが溶け出すこともありえますよ。

もちろん、前回の工房だよりで書いたように、松脂も簡単に溶けてしまうことは想像できますよね。

 

大切な楽器ですので、夏の陽射しには十分に注意して楽器の管理と持ち運びをお願いしたいと思います。

もし、楽器から異音がし始めたとか、残念ながら膠が剥がれてパックリと口を開けているのを発見してしまった場合は、焦らずに、そしてその部分を触らずに、楽器をお近くの楽器店や工房へ速やかに持っていきましょう。

 

もちろん、フェルマータ工房へお越しいただいても構いません。

剥がれていないか心配なのでチェックしてほしいという場合も是非!

 

場所はコチラの地図をご参考下さい。

 

 

ではこの辺で第8回の工房だよりを終わりたいと思います。

素敵な夏休みをお過ごしください。

平素より、弊社サービスをご利用いただき誠にありがとうございます。
弊社では、下記の期間を夏季休暇といたしますので、予めご了承ください。

 

                          記

 

■ 休 業 期 間 :2019年08月16日(金)〜08月18日(日)

■ 営業開始日程:2019年08月19日(月)から通常通り営業いたします。

 

【注意事項】
※ 08月13日(火)から15日(木)までの三日間は15時までのご注文に限り出荷を行います。

※ 大型商品(ケースや楽器本体など)は8月19日以降での発送となります。

※ 欠品商品がある場合は、夏季休暇明けにお届けとなります。

※ 銀行振込・ゆうちょ銀行・コンビニ決済につきましては、08月15日(木) 午前中までにお振込みの確認が取れたご注文に限り、休暇前の商品発送を行います。郵便振替は翌営業日に入金確認となります。郵便振替のお客様でお急ぎのお客様はお振込完了時にご連絡をいただければ発送のご対応いたします。

※ 夏季休暇中でも商品購入は通常通りできますので、ごゆっくりとお買い求めください。

※ お問合せ・在庫確認・商品発送業務のお返事は、営業開始日程の08月19日より順次行います。

※ ウェブストア休日:土・日・祝|メール対応・発送業務・電話対応は行っておりません。

 

北里楽器株式会社

いよいよ8月に入りました!

いやぁ〜、熱い暑い日が続きますね。

 

工房だより第7回の本日は、夏といえばの松脂についてです。

この時期に注意してほしいポイントを1つ挙げるとすれば、

 

「松脂は溶けます!そして固まります!」

 

この1点でしょう。

毛替えや点検、調整・修理でご来店いただくお客様のケースや楽器も温かくなっているのが分かります。

 

松脂は演奏する上で欠かせないですが、楽器に降り積もった松脂の粉は、この時期は簡単に溶けていきます。

屋外で長時間移動する場合は特に注意していただきたいポイントです。

 

溶けた松脂の粉は、エアコンの効いた室内に入ってくると(常温でも固まるのですが)、また元の固体の状態に戻ります。

これが何度も繰り返されると大変です。

薄い松脂の層が積み重なって楽器の表面を覆い、マイクロクロスで拭いてもビクともしない頑固な汚れとして表面にこびりつくことになります。

こうなると、ご自身の手で除去するのは大変です。

無理にこすって楽器を傷めたり、ニスまで剥がしてしまったりということになりかねません。

 

コーティングされるからいいのでは?と思うかもしれませんが、本来なかった余計な松脂層ですので、表板の自由な振動を妨げてしまうのです。

 

 

さて、写真をご覧いただきましょう。

 

 

表板はもちろん、指板の上にも松脂がびっしりとこびりついています。

これでは楽器が本来備えているポテンシャルを最大限に引き出せませんし、見た目もよろしくありませんね。

 

ドーナツ状に見える部分は、もしかしたら以前使用していたお客様がご自身でクリーニングに挑戦された後かもしれません。

クリーナーなしで全体を全てやり終えるのは、考えただけでも大変そうですね。

 

でも安心してください。

こんな汚れであっても、職人の手にかかればご覧の通りです。

(通販番組みたいですね。笑)

 

 

 

まだ指板に若干の汚れが残っていますが、ここまでくればあとは簡単です。

クリーニング前後で音を比べてみましたが、明らかに音のクリアさと反応のスピードが違いました。

深みも増している印象です。

 

 

いかがですか?

たかが松脂、されど松脂。

 

夏の暑さによる松脂の固着は、演奏後に毎回クロスで拭き取るだけで防げるものなのです。

是非、楽器も大切に、キレイな状態のまま使ってあげたいですね。

 

あとひとつ、楽器を絹などの布でくるんでいる方、その布を洗ったことはありますか?

せっかく楽器がクリーンであっても、布が汚れていては、シャワーを浴びた後に今まで着ていた服を着るようなものですよ。

楽器だけではなく、ケースやアクセサリ関係のお掃除もしてあげてくださいね。

 

 

 

では、熱中症には十分気を付けて、楽しい8月をお過ごしください!