ヴィオラの紹介が続きますよー♪
今日紹介するのは、Wenzel Hoyerのヴィオラです。
聞いたことがある人は少ないと思いますが、チェコ人の製作家で19世紀に良質の楽器を製作していたようです。
注目すべきは、横板と裏板の杢ですね。
ヴィオラの写真を載せておきます。
ここで「!?」となった人は、当ブログを良く読んでいただいている人です(ありがとうございます!)。
そう、この楽器もアントン・ニクレスク氏所有の楽器で、本人が直接、楽器ケースを携えてやってきてくれました。
マエストロは鳥杢が好きなようですね。
鳥杢の記載には、ただの鳥杢ではなく“孔雀の目”と書かれていましたので、これまた珍しい杢の楽器がやってきてくれました。
ボディ長が390mmと小振りですが、指や手が小さい方にはしっくりくると思います。
鳥杢の模様に加えてパフリングも2重で、一層華やかな印象がしますねっ。
スクロールも1周多めに巻いています。
Violaには珍しく、CelloのネックのようなGola(ゴラ: 喉)をしているのもポイントです。
構えたときの左手の親指・人差し指の感触も、違和感なく演奏できましたよ。
気になる音ですが、長年弾かれていなかったせいか、最初の内はまだ眠っているような気がしました。
でも、弾いている内に「仕方がない、ちょっとだけ本気を見せてあげよう」とでも言わんばかりに、いきなりズン!と鳴る音域が出てきて、豪華な容姿そのまままに、起こすと大暴れしてくれそうな予感がプンプンします。
眠れる獅子を揺り起こす、演奏家(調教師!?)さんの登場をお待ちしていますっ♪
木の乾燥が進んで安定しているので、新作では味わえないカラッとした枯れた音が楽しめますよ。
低音は390mmであることを考えると驚くほどに響いてくれています。
特に気持ちの良かったのはA線D線の3〜5ポジション辺りの艶やかな音でした。
芯の通った音が、楽器・ボディをしっかり振動させて、箱鳴りしてくれているのが判ります。
前回紹介したSilvio de Lellisとの弾き比べをしてみても面白いと思いますよ。
毎回書いていますが、ここで紹介する楽器については試奏が行えますので、気になった方は是非ご連絡ください。
Vaを探している方は特に、Vaはこれらもあわせて複数本を現在とり揃えていますので、この機会に是非!!
オールドVa弓も各種取り揃えて、皆さまのお越しをお待ちしていますっ♪♫♪♫♪